メディアと肩書き

雑談ながら。。。

メディア出演時に所属大学名を出さない人があんまり好きじゃない.

 

画面に顔が映っているときにテロップとして出る,

明治大学政治経済学部准教授

飯田泰之

とか

経済学者

飯田泰之

明治大学政治経済学部准教授.大胆な金融政策の必要性を訴える論客.

 みたいなのあるじゃないですか.これ,出演時に必ず確認されるんですが……大学教員なのに,肩書きはもちろん,プロフ欄にも大学名を書かない人が意外といることに驚いています.

 個人的には,肩書きだけの時は「明治大学政治経済学部准教授」.肩書き+プロフのときも「明治大学政治経済学部准教授→飯田泰之エコノミストとして日本再生への経済政策を提言」みたいな順番の方が好み.できる限り大学名を,できれば学部名まで目立たせるようにしたいと思っています.

 

 当たり前だけど,メディア出演って全く「大学教員としての業務」じゃないんですよ.大学当局側からみても,所属教員のメディア露出は(大学ランキングに影響する)研究業績にならないのはもちろん,学生サービス向上にもつながらない……唯一のメリットは「大学名の宣伝になる」ことです.大学名をあえて伏せててやられちゃ大学に何の得もありません.

 無論,教員側としても業務時間外の活動で「大学への奉公」を強制されるいわれはないわけですが……

 

 「自分には何の負担もなく,自分の所属組織には(ほんの少しだけ)得にならなくもない」ことを「あえて」避ける*1意味が僕にはわからないんですよね.

 個人的には,「自分には何の負担もないのに所属組織に(ほんの少しだけ)得にならなくもない」ことが出来るんだから積極的に大学名・学部名は出していきたい.だって所属の大学の知名度・注目度が上がったら嬉しいじゃん.それを自分の負担なしで出来るなんてラッキーじゃん……って思わないのかなぁ.

 

一事が万事じゃないけど「自分に大した負担じゃなく,他の誰かが得しそう」なことをしていきたいなぁ。。。


メディア出演時に所属大学名を出さない人がどんな感覚とこだわりで動いているのか知りたいところ.

 

 

*1:番組の性質上肩書きは所属名ではなく専門名になる場合がありますが,プロフでまで大学名を出すなと言われることは(僕の経験上は)皆無です.

今週はラジオな週

 お盆休みも終盤戦.今週は大学はもちろんメディア仕事も一切なし!と思っていたら,思いがけずラジオ番組からお声がけいただきました.

 

  ひとつめは荻上チキたんの「Session-22」.2010年から今年の3月まで足かけ8年にわたった『週刊チキーーダ!』.連載中はしょっちゅう顔をあわせていたチキたんと久々のお仕事.8年前と現在の比較画像がこちら↓

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 老けて見えるのは加齢ではなく夜でひげが濃いからです(断固!)
 TBSラジオの夜枠は,僕がメディアにちょこちょこ出るきっかけになったBATTLE TALK RADIO アクセスの後番組の後番組.楽しくお話しさせていただきました.テーマは地域再生...というかまんま近編著『これからの地域再生』の紹介をさせていただきました. 

これからの地域再生 (犀の教室)

これからの地域再生 (犀の教室)

 

 チキくんモロマさせてくれてありがとう!

 そして明日は,文化放送にて「ロンドンブーツ1号2号田村淳のNewsCLUB」におじゃまします.今週のニュースにコメントするという役割ですが,興味を持ったネタについて掘り下げてお話しする時間もいただけるとのこと.そこで,明日は「ビットコインと“貨幣とは何か”という問題」についてお話しさせていただきます♪

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   先月も出演したんですが,生放送なのにびっくりです.僕の出番は13:30くらいからとのこと.お暇な方はぜひ!

 というわけでblog移行テストを兼ねた告知でした。。。 

いまさらHatena Blogに引っ越してみました

 そろそろお盆休みも終わり.平常運転に戻る頃ですが・・・ゼミのblogと形式が同じ方が管理しやすいかと思いまして,いまさらながらHatena Blogにお引っ越ししてみました.

 blog活動サボりまくっていたのですが,twitterの140字だと書き切れないことも多いので,これを機会に徐々に復帰していこうかと思いますmm

『これからの地域再生』発売記念イベント

いよいよ発売です!Amazonも「在庫有り」になりました♪


これからの地域再生 (犀の教室)

これからの地域再生 (犀の教室)


 『これからの地域再生』では,気鋭の論者・実践家6人にご協力いただき,「都市」の観点からの地域再生を論じています.刊行を記念いたしまして! 八重洲ブックセンターにて執筆者のみなさまとのトークイベントが行われます.それぞれ独立したイベントですので,ご都合のつく方だけでも(もちろん両方でも^^)参加賜れればと存じますmm

【開催概要】
■2017年7月11日(火)19:00【住みたい、働きたい都市の要件とは?】
■2017年7月21日(金)19:00【ナイトタイムエコノミーと都市の再生】


八重洲ブックセンター本店8Fギャラリーにて
・開場18:30
・参加費:500円(八重洲ブックセンターゴールド会員様無料)
・電話でのお問い合わせも可能です(詳細は下記)


チケットのお申し込みは下記よりお願いいたします♪
★7月11日:島原万丈×飯田泰之【住みたい、働きたい都市の要件とは?】チケット購入はこちら★
★7月21日:木曽崇×飯田泰之【ナイトタイムエコノミーと都市の再生】チケット購入はこちら★

島原万丈×飯田泰之【住みたい、働きたい都市の要件とは?】

 まずは都市の魅力に関する概論から.書籍でも本編の第1章を担当いただいている,LIFULL HOME'S総研所長の島原万丈さんとのトークイベントです.島原さんといえばセンシュアスシティランキングですね.
 これまでの「都市魅力度ランキング」はたいていが交通の便や住環境,学校・病院数や公共施設の充実度といった「ハード面からの住む・暮らす」に注目して集計されていました.しかし,都市の魅力って本当にそういうモノなんでしょうか.実際この手のランキングみるとどうも「ピンと来ない」んですよね.
 もちろん一定以上のハードがないと暮らせない.しかし,ある程度の都市では必要条件レベルのハードはもう整備済み。。。ハードの差は都市の魅力の差に直結しなくなっています.経済自体がモノからコトへと移行している中で,「イイ感じの街」ってどんな街なんでしょう.モノ(都市インフラ)ではなくコト(都市でできる体験)に注目したセンシュアスシティランキングを参照しながら,これからの都市の魅力を考えます.


★7月11日:島原万丈×飯田泰之【住みたい、働きたい都市の要件とは?】チケット購入はこちら★


本当に住んで幸せな街 全国「官能都市」ランキング (光文社新書)

本当に住んで幸せな街 全国「官能都市」ランキング (光文社新書)

木曽崇×飯田泰之【ナイトタイムエコノミーと都市の再生】

 センシュアスシティランキングでも,先日発表された三菱UFJリサーチ&コンサルティング「市民のプライドランキング」においても,上位の都市ってどうも魅力ある夜の街がある地域が多いんですよね.活気があるからナイトタイムエコノミーがイイ感じなのか,ナイトタイムエコノミーがイイ感じだから都市の活気があるのか……これはなんとしても識別しないといけませんなぁ.
 どうもナイトタイムエコノミーというと胡散臭く感じてしまいませんか? キャバクラ,風俗,出会い系バーとかの話と思ってませんか? これはかなりの誤解です.というかそういう考え方で夜をとらえていると「イイ感じの夜の街」は多分形成されないように感じます.日本におけるナイトタイムエコノミーといえば木曽さん.これからの日本の「夜」について語っていきたいと思います.

★7月21日:木曽崇×飯田泰之【ナイトタイムエコノミーと都市の再生】チケット購入はこちら★


そういえば俺もこんな本書いてたわ!
夜の経済学

夜の経済学


第三弾,第四弾……なんなら定例企画?になるか否かは,上二回の結果次第です.是非皆様ふるってご参加を!

見本出来!近日発売♪乞御好評?

 今月は書籍が2冊,ほぼ同時に発売されます.ここまで発売日が近いのは初めてかも.

日本の大学教育に一石を投じる本:『マクロ経済学の核心』

 あれ?タイトルが違わない?……という方.ほんとすいません.五年越しの『飯田のミクロ』の続編です.
 特色としては,長期の成長モデルと短期の循環モデルの接続を重視した構成になっていること.
 そのため,最近この手の入門レベルのテキストではあまり重視されていない,ハロッド=ドーマーモデルやヒックス=サミュエルソンモデルにもそこそこページを割いています.確かにこれらのモデルを現代の分析で使うことはあまりないですし,資格試験でも見かけなくなってきていますが……これがないとなんか「ストーリーとして入門レベルのマクロ経済学を把握する」ことが出来ないように感じるんですよね.
 コンセプトは「ど真ん中の教科書」.新書縦組みですので,数式は最小限に抑え,言葉による説明を重視しました.そのためテキストとして用いて,講義の中で数学的な解説を補充するという利用に好適かと(営業です).


 しかも価格は「840円+税」! 減少し続ける学生の可処分所得,バイトと勉学の両立の難しさ,高騰する授業料……大学教育を巡る経済的な課題に一石を投じる低価格です! 学生の懐を考えるならぜひ『マクロ経済学の核心』を♪ Kindle版も同時発売ですよ.


マクロ経済学の核心 (光文社新書)

マクロ経済学の核心 (光文社新書)

いちおう姉妹編もよろしくね(なんか紙の方は絶版らしいですorz).

イベントも企画中ですよ!:『これからの地域再生

 そしてこちらは編著.ここ数年,私の興味の中心である地域再生についての試論集.テーマは「中規模都市」です.具体的には中心部10万〜30万+周辺部20万〜50万くらいの都市圏の中心部の活性化に関する理論・歴史・実践を理解いただけるような編集を心がけました.
 古くはジェイン・ジェイコブス,新しくはリチャード・フロリダ(そんなに新しくもないか^^)が指摘するように,イノベーションの第一ステップであるアイデアは都市でこそ生まれる.人々の需要が「モノそのもの」からデザインやストーリーという「モノの周辺」に移行しつつある今.アイデアを生み出す場としての都市を国内にいくつ維持できるかが日本経済の命運をになっているとさえ言えるのではないでしょうか.
 そして,なんといっても僕以外のメンバーが超豪華.こちら,もうこの際僕の章は飛ばしていいから全国民必読の書ですよ!


 奇しくも4章を担当いただいている木曽崇さんの単著も同日発売.5章を担当いただいた藤野英人さんの著作も先週発売されたばかり……なのでこりゃ出版イベント開催不可避です.近日中に再度告知申し上げます.


これからの地域再生 (犀の教室)

これからの地域再生 (犀の教室)

飯田の地域経済もの第一弾もあらためてよろしくお願いします!
地域再生の失敗学 (光文社新書)

地域再生の失敗学 (光文社新書)

木曽さん,藤野さんの新著は↓