『日本経済復活一番簡単な方法』見本出来!
さて,twitter等で既にご存じの方も多いかと思いますが……1月に勝間和代氏・宮崎哲弥氏と日本経済について鼎談を行いました.そして荻上チキ氏の編集協力の下! 『日本経済復活一番簡単な方法』(光文社新書)がいよいよ完成です.発売は2月17日.
本blogを読まれている方には「耳タコ」な話も多いかと思いますが,是非今一度の確認に.そしてなんといっても勝間・宮崎両氏のおかげで完全なシロートにもreadableに仕上がっていますのでご友人・上司・部下・恋人・論敵へのプレゼントにも最適です.
- 作者: 勝間和代,宮崎哲弥,飯田泰之
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2010/02/17
- メディア: 新書
- 購入: 5人 クリック: 405回
- この商品を含むブログ (52件) を見る
本書の姉妹編(?)として,勝間さんがミクロ主体へのデフレ対策を上梓されています.こちらも併せて読むとマクロのデフレ対策とミクロのデフレ対策の両輪がそろうかと思います.ぜひぜひ両著ともにお手にとって頂ければ幸いです.
- 作者: 勝間和代
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/02/19
- メディア: 新書
- 購入: 1人 クリック: 153回
- この商品を含むブログ (29件) を見る
インタゲは4%で!?
僕がインフレ目標型の政策を提言するときは「2-3%」というコトが多い*1のですが,IMFから平時4%の提言が!
この記事の元ネタになったのが
もっとも即4%インタゲにすべしっていう提言ではないんですが,デフレに巻き込まれることを防ぐために,予備的に高めのインフレ目標水準を設定しておき,政策余地を残すという考え方は重要です.財政についても財政の健全性が「いざというとき」の財政政策の効果を高めることなどが指摘されています*2.
ちょっち引用.
It appears today that the world will likely avoid major deflation and thus avoid the deadly interaction of larger and larger deflation, higher and higher real interest rates, and a larger and larger output gap. But it is clear that the zero nominal interest rate bound has proven costly.
えーと.世界はデフレを回避しつつあるらしいです.向こう数年間デフレらしい日本*3のコトは忘れられちゃったみたいorz 「名目金利のゼロ制約のコストが大きい」ということを日本ほど痛感している国はない……んだけど政策当局が「痛感」している気配が全然ないんですよね…….
政策提言ペーパーとしてはもちろん,ニューケインジアンDSGEによる新・新古典派総合の潮流をみとめつつ,それをどのように改善していくかという意気込みがあらわれていてイイ! ニューケインジアンDSGEの欠点を見つけたとたんに全部ダメ……では理論はいっこうに進化・実用化しません.赤ん坊を風呂の水と一緒に流してしまってはいけないのです!