『統計学入門』(小島寛之・ダイヤモンド社)

 献本2冊目.小島さんを知る人は「へ?なんで小島さんが統計入門なの?」と思われたかもしれませんが,すごい本です.数学者で経済学者の書く「統計の論理」がわかる本といったかんじ.

完全独習 統計学入門

完全独習 統計学入門

 統計の入門書というと,「こんなん入門書じゃねーよ!なんじゃこの数式の羅列は!」というものや「こんなの統計学じゃねーよ!なんだこのいい加減な説明は!」のどちらか……というものが多いのですが,本書は違います.中学程度の数学しか出てこないのに,数学を避けるために話題を狭めるような逃げもありません.ちゃんと,推定・検定の意味が分かる(ホントに腑に落ちるようにわかる)ようになります.本書を読んで……わかってるつもりで,よくわかんないけど数式だけを追って「わかったことにしていた」話が結構あることに気づかされ自分で自分が恥ずかしくなりましたorz


 すばらしい本ですが,残念ながら1カ所だけ致命的なミスがあります.それは,僕は計量経済学者ではないという点(笑)計量経済学ユーザーではありますが,計量経済学そのものに関する論文は書いたこと無いです.あっ!でもマクロ経済学者ですと胸を張るほどの業績もないしなぁ…….僕っていったい何者なんだ!?しまった,アイデンティティの崩壊が!!

 というわけで,僕は今日からグルメ評論家を名乗ることにしようと思います.