仮定に仮定を重ねた計算

 いざなぎ越えしたり,アメリカで株式市場が噴き上がってたりなんとも世間は景気がいいみたいですが,そんななかでもまだまだ不景気な業界はたくさんあります.その代表が……教育産業ですねorz 来年または再来年の入試でとうとう大学全入時代に突入するそうです.こうなってくると(一部の一流大学以外につとめる者を除くと)大学教職員の一番の関心は「ウチの大学ほんとにもつの!?」という恐怖の疑問でしょう.
 昼飯後コーヒーを飲みながらいろいろ考えていたら僕も急に不安になってきたのでとりあえず目の子で計算してみました*1

  • 同学齢内で大学・短期大学入学志願率55%*2
  • 今年の18歳人口は135万人,志願率を55%とすると入学志願者数は約74万人*3
  • 代々木ゼミナールの模試はこの母集団(大学志願者数全員)の特性を反映していると仮定
  • 母集団の成績は正規分布していると仮定

 今後も各大学の入学許可者数,大学間の序列は一定であるとしましょう.すると,現在の偏差値から今後の偏差値の低下傾向,またはいつ定員割れを起こすかを予想できるというわけ.

 現在,偏差値が52*4あれば入れるという大学の場合……現時点では大学志願者の上位42%に入っていれば「K大経済にはまぁ受かる」というわけだ.これを順位に直すと31万位.

 10年後には18歳人口は117万人,推計される大学進学希望者は64.35万人.このなかで31万位ということは上位48.17%に入っていればよい.ふたたび正規分布表をみると0.04と0.05の間くらい.偏差値は50に落ちる.まぁこれはありそうな話かな.想像ほど凄いことにはならなそうだ.
 30年後……となるとまだ生まれていない子供の数を数えなきゃならない.とりあえず,

  • 今後新生児数は来年以降毎年1万人づつ減少*5

 すると,現在マイナス12歳の子供が18歳になるころ,子供の数は100万人.大学進学希望者は55万人.31万位なら偏差値は48.僕が定年を迎える39年後(な・長……それまで日本があるかどうかもわからんくらい先だ)にはK大学経済学部の偏差値は45.う・う〜んぎりぎりもつかな.
 大学進学希望者数が31万人を割り込むのは70年以上先になりそうですが,代ゼミ偏差値を見ていると42くらいから結構つらそうな大学がチラホラ…….K大学経済学部の偏差値が43を切るのは……57年後.まぁひとまずは安心な数字?


 すごいてきとうに計算してみてるんで,なんか根本的にまちがってる部分があるかも!……と書いてたらますます不安(自分の将来じゃなくて自分の現在がw)になってきたorz

*1:あと,午前中にゼミ生に正規分布表の読み方を教えたというのも大きな理由^^

*2:平成18年度学校基本調査では57.4%,ただしこれは高卒者に関する数値なので低めに設定.まぁこのへんが定常状態かな〜というのは単なる感想.

*3:早生まれ云々は省略.所詮目の子算です

*4:駒澤大学の経済学部経済学科の代ゼミでの評価.

*5:1989年生から昨年生まれまでの人口をトレンドで回帰すると係数は-9.8千人,この減少ペースよりちと悲観的なシナリオが継続すると仮定