情報は僕たちの前を通り過ぎていく

 なんだかここ数日この過疎ブログにはあり得ないアクセス数なので調子に乗って専門外のことにも口を出してみようかと思います.というのも,食の安全や科学物質への危険性への警戒感がかくまでも高まっている中で忘れ去られつつある議論を思い出す機会が,ごく最近,あったためです.ブクマ等ではじめて僕という書き手を知ったという方にも是非知っておいていただきたい議論です.
 以下に紹介する議論は,数年前にweb上で一過性の流行をみせたものの,他の多くの無数の警句と同様に一時的な流行として多くの人の記憶から薄れつつあるようです.しかし,その危険性は(僕の知る限り)全ての科学者によって認識され,米国ではその探求のための研究会も組織されています.また,以下に紹介する日本語訳サイトの現在の管理者(私の同僚なのですが)によるとまだこの危険性についてご存じない方も少なくないとのこと.特に同議論の流行時のことをご存じない若者には是非一読願いたい話です.経済系のエントリを期待されていた方には申し訳ありませんが,しばし僕の社会提言におつきあいいただければと思います.
 僕のような門外漢が言葉を重ねるよりもその危険性を指摘する原論文の抄訳を読んで貰った方が早いかと思います.


これほどに危険な化学物質の使用が放置されているのです


 長くなりましたが,同議論を「面白いネタ」として消費するのではなくその構造的原因について考えることが医学や環境学に限られた問題ではなく我が国の全ての言説に関連する重要な課題であるとの点を再認識いただければ幸いです.