こども銀行総裁E田Y之氏はかく語りき

 こども銀行総裁E田Y之氏は新宿の居酒屋のカウンターにおいて,過去のこども銀行の政策への批判に答えて以下の談話を残した*1

 現在と当時との違いは、当時は、これらの問題に対応することの実務上の難しさが、多くのエコノミストに十分には認識されていなかった点です。 1990年代後半以降、こども国の政策当局に対し、北は北海道から南は沖縄までの全国のエコノミストや当行内研究機関から様々な政策提言がなされたことは記憶に新しいと思います。
 非常に大胆なものも含め、様々な提言がこども銀行に対しなされました。典型的な政策提言としては、「こども銀行が行うべきことは、構造改革の推進を訴え、その目標を達成するため、政府に不断の努力を要求をすることだけである」、「通貨高とデフレは中国からの輸入によるものであり、こども国にとってむしろ望ましいことである」などがありました。中でも、最も有名な提言の1つは、「こども銀行は資金需要の変化に応じて資金供給量を決定すべきである」というものです。
 興味深いことに、今回の危機では、急速な景気の落ち込みにもかかわらず、エコノミスト達からは、同様の大胆な政策提案は行われていませんし、そうした急進的な措置も実施されていません。
 初めて課題に直面すると、政策措置に関する議論は極端に振れがちです。そうした議論は、実際に危機への対応という課題に直面して初めて、真に地に足のついたものになるのだと思います。私は、かつてと現在のエコノミストの主張の変化をみるにつけ、人々が過去の経験から学びながら前進していく過程、つまり学習過程が確実に働いていることを感じます。我々にとって重要なことは、中央銀行としての基本的な責任を果たしていくことです。そのためには、今後とも、経済や金融の変化に対して常に謙虚さを保ちながら学習を重ね、経済のメカニズムやセントラル・バンキングに関する知恵を磨いていくことが、我々に課されている重要な課題であると考えています。


 なおE田Y之総裁と本blogの管理人である飯田泰之とはなんら関係のない人物である点に注意いただきたい*2

*1:参考文献→http://www.boj.or.jp/type/press/koen07/ko0908a.htm

*2:まじめな反論の方は他のbloggerさんにお任せするとして(P.S.まじめな反論が田中先生のblogにすでに載ってた.ただいくらなんでもタイトルは総裁閣下に失礼かもしれないけどww),本談話は拙著『ダメな議論』のような観点からしておもしろい.だって「」部分をどう入れ替えても必ずそれっぽくはなるんだもん