なぜみな円高が好きなのか

 講演等のイベントでの質疑で必ず出るのが「なぜ円高がよいという人がいるのですか?」という質問です.僕も理解できないのでいくつかの仮説(というか想像)を答えてお茶を濁すのですが……なんでなんでしょう.下記の討論のこともあり,ちょっと円高論への反論を考えるために円高論そのものについて考えていたんですが,どうもわからない.

 最近よく耳にするのが円高内需拡大という意見です.しかし,はっきり言って何を言っているのか分かりません.なぜ円高で海外製品が安くなると国内製品への需要が増えるのでしょう.さらに円高は雇用の海外流出を促進します.なぜ雇用が減少すると消費が拡大するのでしょう,なぜ工場が海外移転して投資が増えるのでしょう.謎でなりません.もしかして……内需拡大時に円高になるという因果を逆に理解してしまっている!?

 円高待望論が存在する理由として他にはどんなものがありますでしょうか? ご存じの意見がありましたらお知らせ願えればと思います.