『経済は損得で理解しろ』

 満を持して!「飯田泰之経済学入門講義の実況中継」の発売です.この本の企画自体を頂いたのはずいぶん前でして,そういうわけで「構想5年*1!総制作費?円!!!」の大作ですので是非ご笑覧頂ければと思います.

『経済は損得で理解しろ』は3月12日発売!

 もう書影だけで突っ込みどころ満載なのですが,勝間さんの本ではなくて僕の本です(笑)一見僕の本には見えないので売れてくれるんではないかと期待していますが,どうせなら著者名もペンネーム*2にすれば良かったかと反省中.勝間さん&勝間さんの帯をもぎ取ってきてくれた担当さんに多謝です.
 さらにはなぜにエンターブレイン!? これの種明かしは,本書の奥付と『経済学思考の技術-―-論理・経済理論・データを使って考える』のあと書きを注意深く見比べてみればわかる仕掛けになっています.


 さて,本書のタイトルは正式には

[前サブ] 世界一シンプルな経済入門
[メイン] 経済は損得で理解しろ!
[後サブ] 日頃の疑問からデフレまで

です.僕が当初出したタイトル案は『費用と便益から理解する経済学入門』,ちょっと色気を出して『経済はシンプルに理解しろ』だったのですが,前サブにしか残りませんでした(泣)今回は担当編集の「地味なタイトルにして売れなかったときの言い訳を用意するのはやめましょう!」との煽りにのっかってしまった*3

 「費用と便益」とか「損得」というタームで勘の良い方はおわかりかと思いますが,要するにインセンティブの話から始め,

など,ちょうど僕が大学初年次生向けの半期の講義で話すお話しをさらにもう一歩かみ砕き,政策よりの話を加えた内容になっています.
 これは僕の個人的な経験ですが.大学は本でも講義でもなくゼミだと思うんです.大切なこと,というか経済学の勘みたいなものはだいたいゼミやゼミ飲みのなかでの雑談で教わった気がする.そういう経済学的な雑談やロジカルに考える方法みたいなのを伝えるに当たっては,対話形式は結構よいと考え……本書は書いた後から対話形式にするという無茶をしています.
 この試みが成功しているか失敗しているかは読んでみてのお楽しみ♪


『経済は損得で理解しろ』発売記念【勝間和代×飯田泰之トークライブ

 本書の発売を記念しまして,

  • 3月19日19時から20時半
  • イベントスペース "WinPa"(千代田区三番町,エンターブレイン本社2F)

にて勝間和代さんとのトークライブを行います.題して「まさか収入0円になる日―反デフレ宣言」か「収入まさか0円になる日―反デフレ宣言」*4.抽選で100名様ご招待です.


申し込みはこちら*5


えーと.えーと.勝間さんと僕でイベントだと来場者の99%が僕を知らないという状況になりかねません.そこで,ぜひぜひ本blogをご覧になっている都内近郊のみなさま!ふるってご応募頂ければと思いますです!(応募〆切は3/11と割と早いのでご注意下さい)

*1:はじめに僕の本を出してくれって言ってきたの5年くらい前だっけ?<O君

*2:小飼壇とか城茂幸あたりでどうでしょう? 裏表紙の著者近影も今考えればフォトショ様を駆使すべきだった……

*3:確かに,「わかる人だけわかればいい」という論説は学術論文でやればよい.つきあいの長い人はわかるかもしれないけど,僕は「漢」とか「侠気」を感じる発言に弱いです.「男ならやってやれ!」「ウォー!」みたいなw タイトルや表紙で内容が変わるわけじゃなし,ここは全力で散りたいと思います.

*4:このタイトルどう読むの!?

*5:関係ないけど,このページの僕の写真かなりお気に入り.