1022衆議院議員総選挙の重要性

 公示日翌日の水曜日(11日),立て続けにラジオで選挙のお話をさせていただきました.

 

 ・ザ・ボイス そこまで言うか! | 毎週月~木曜日16:00~ | ラジオFM93+AM1242 ニッポン放送

TIME LINE-今日のニュースと考えるヒント - TOKYO FM 80.0MHz

 

 番組内でもお話ししましたが,今回の総選挙は(当初予想に反して)非常に大きな意味をもつ選挙になってきたと,私は,考えています.日本における選挙とは何か,もっと大上段に振りかぶると日本における民主主義とは何か……その方向を決める選挙とさえ感じる.

 何がそんなに重要だって……今回の選挙は,

 

  • 「何をやるのかわからないが,現状には不安・不満だから何もわからないけど新党に期待したい」という投票行動があり,それを狙っての新党設立・政党再編が続くというここ二五年来*1の日本の政治を不安定化させてきた動向に終止符を打つチャンス
  • 政治を不安定化させ実効性ある政策の実現を妨げてき政党・政治家にフレッシュさ,素人感覚を求める風潮--は今や大した集票力はもたないんだと知らしめる大きな機会

 

になり得るんですよ.確かに,序盤情勢を見ると今回の選挙ではいわゆる「新党ブーム」のような風は吹いていません.しかし,これから先,与党の求心力が低下したときにまたこのような風潮が復活するかもしれない.

 日本の政治を,ひいては安定的な政策の遂行を取り戻すために,看板だけの新党によって実績のない候補者*2も当選するなんてことはもうないんだ.政党名の看板を掛けかえただけで得票が大きく変わることなんてもうないんだ……と皆が実感するような選挙結果が必要です.

  だからこそ,

 

  • 政策を掲げそれを実現に導いた,鋭く与党の問題を指摘した--いずれかの実績がある人や党
  • 支部長として,または地方議員として地域の実情を党や政府に伝える役割をしっかりと担ってきた人
  • 実務家として将来このような活動が強く期待できる人

 

だけに投票しよう……と,周りの人を説得してください.特に周りの政治に興味のない方,なにより親族を一人でよいので実績のある人,中身のある政党に投票させる努力をしましょう.

 (本人の実績とは関係なく)政策の中身も決まってない,誰を首班指名するかも決まってない党の名前で議席を得る人が何人出るのか--その数が少なければ少ないほど,彼らの得票率が低ければ低いほど日本の政治の正常化が進むでしょう.

 今回の選挙は与野党間の議席配分以上に重要な論点のある総選挙です.希望の党には個人的な知人も多いので心苦しくはありますが,ここ二週間のような政治的謀略・策動に乗っても意味がないのだということが明確に示されることを期待*3します.

*1:日本新党の成立が1992年5月.

*2:ここでの実績とは議員としての活動歴とは限りません.それにしてもググっても名前くらいしか情報のない候補者がいるのは呆れてしまいます.

*3:経済学的な意味ではなく.