公的需要の対GDP比

アベノミクスは金融政策と財政政策というカンフル剤で」云々という言及をいまだに見かけるけど,少なくとも財政はたいして出してない.2014年に対GDP比での公的需要(政府による消費と投資)をほんの少しだけ出した後,むしろ引き締め気味といっていいくらい.

 

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 金融政策のサポートがあるときに,分野や手法を考えて支出すれば*1財政効くんだけどなぁ*2.そして,財政が聞く状況で財政を「締める」とこれはかなり景気の足を引っ張ることになる.
 この財政状況下で財政を大盤振る舞いで出せとは言わないけど,対GDP比で減らさないくらいの運営は必要なんじゃないかしら.

*1:人手不足がボトルネックにならない分野への支出や,長期計画を立てたうえでの支出など.

*2:Miyamoto他(2016)だと,ゼロ金利下では日本の財政乗数は1.5と推計されている(それ以外だと0.6)→https://drive.google.com/file/d/0B4s2Uu2peCBVMVd3cFh4a3VnTkU/view