本当にこの冬大丈夫か!?

 元来どうも円高指向が強い感じの民主党.これまでマスコミはあまり意識してこなかったみたいですが,藤井財相の円高容認発言で少しは注目が集まったみたい.実際のところ短期的な為替の動きは「いろいろある」なわけで,重要なのは方向性としての円高のまずさなんだけどなぁ.為替切り下げ競争の問題点を指摘しただけと言うけれど……それは一部にインフレの問題を抱えていて世界同時緩和について行けない国があるという場合なら正しいけど,主要国どこでもデフレ懸念があるときには為替切り下げ競争もまたよしですよ.
 短期的な動きはともかく,少なくとも円高基調は変わらないみたい.そうなると……今年の冬は本気で凄いことになるかもしれない.ヤヴァイよ.雨宮さんもblogで指摘するように円高とデフレで失業ってのは自己責任無関係.そういう個人の努力ではどうしようもないところで誰かが地獄に落とされようとしている…….
 『脱貧困の経済学』(飯田・雨宮,自由国民社)の帯に使ったキャッチフレーズ.編集部から煽り案をいただいたときには「ちょっとやりすぎ?」と思ったけど,半年後,いや3ヶ月後には「控えめすぎた!」と思ってるかもしれない.もう年末まで3ヶ月……タイムリミットまであとわずか. というわけで,前回の池袋ジュンク堂でのトークライブは『脱貧困』を書こうと思った経緯が中心になったけど,もう今回は緊急措置の話に軸足を移さざるを得ないかと考えている次第.

紀伊國屋書店新宿本店 トークセッション
    『脱貧困の経済学』刊行記念
  飯田泰之×雨宮処凛芹沢一也(司会)
   「ところで、この冬どうなるの?」
=>http://www.kinokuniya.co.jp/01f/event/event.htm#shinjukuhonten_05


●異色の顔合わせで話題を呼ぶ『脱貧困の経済学 日本はまだ変えられる』(自由国民社刊)の共著者2人が、まもなくやってくる「史上最悪の年越し」を見据えて、ふたたび熱く語り合います。
●今回は司会に芹沢一也氏(シノドス)を迎え、飯田・雨宮両氏にズバッと斬り込んでいただきます。
民主党政権はほんとうに大丈夫か? 「普通に暮らせる国」は取り戻すことができるのか?
●貧困運動の現場から発せられる声を、〈どのような/どのように〉政策に結びつけていけばいいのか?
●「越せない冬」を越すために、強靱な智恵で武装しましょう!

宿題やるぞ!=今後のシノドス予告編

 いつのまにやら中に人感が強まっているシノドスですが,今後のラインナップは!

  • 超強力リフレ派論客による経済論壇解説(lecture)
  • 日本経済学会のプリンスによる最先端の経済理論解説(seminar)
  • エッセイスト兼ギタリスト?による経済学の科学性再考(seminar)

と経済系のイベント盛りだくさんでお届けできると思われます*1.さらには社会学1日講義や大学論など人文系も企画ありすぎなくらいだとか.もう名前思い浮かんだと思いますがまだ「予定」なのでコメ欄に名前書かないでくださいね.
 この他,光文社シノドスリーディングス第1弾(『日本を変える「知」』)以来dankogaiに言われ続けていた宿題を果たすことになりました.そう.いろいろと人選を進めてきての自然科学企画第1弾,

  • 一線の研究者による先端医療とポピュラーサイエンス(seminar)

も近々詳細が告知されます……ってか早く告知したい.自然科学者のみなさまにはこのあとも続々とセミナーに登壇していただきたいと考えています.
 また,こちらはまだまだ未定ですが年が明けたら関東以外でのセミナーも企画・開催していきたいなぁという話が出ています.個人的に考えているのは福岡,京阪あたりでしょうか.是非ともご意見ご要望をいただければと思いますデス.

*1:ちなみにシノドスでは40人以上の参加者への講義形式のイベントを"Synodos Lecture",限定7人までの参加型のイベントを"Synodos Seminar"と読んで区別しているそうです