連載第1回の参照文献

  • Allen, David (2001), Getting Things Done: The Art of Stress-Free Productivity, Viking Press.(『仕事を成し遂げる技術―ストレスなく生産性を発揮する方法』,森平慶司訳,2001年,はまの出版)

 Amazonの書評でもおなじみですが……翻訳があまりよくありません.僕も同じ感想だったのでpaper back版の原書を買ったんですが,やはり,あまりオススメ出来る本ではないです.なんでこうなっちゃうかといいますと,GTDの手法って「単純なのに目から鱗」なのがミソなためです.というわけで,そのエッセンスだけを本にしちゃうとせいぜい50ページで終わっちゃうんですよね.というわけでGTDは結構オススメだけど,その手法は他の本で学んだ方がいいです.

仕事を成し遂げる技術―ストレスなく生産性を発揮する方法

仕事を成し遂げる技術―ストレスなく生産性を発揮する方法

 マインドマップは(僕は)正直使いこなせてません.暇なときにセミナーでも出てみようかな.ただ,ビジネスツールとしてはそんなに使い勝手が良くないかも.なんと言いますか,話を拡散させることに意味がある場合……創造的活動向けの手法でしょう.似たような方法論ならばマンダラートの方が肢を8つに限定するのでやりやすい気もします.

ザ・マインドマップ

ザ・マインドマップ

  • 小山龍介 (2007),『ライフハックのつくりかた――3つのルールで探る快適・シンプル・自分ハック』,Soft Bank Creative.

 以前から僕は,「Hacks!はツールではなく思考・行動への姿勢だ」と思っていたんですが,それを体現した本になっていると思います.煽り文句もさることながら「偏見をたくさん持つことが重要だ」といった新しい価値観がたくさん出てきて刺激的.冒頭から始まる気象学とか天文学とかの例は意味がわからない(というか間違えていると思う)んですが,Hacks!に興味があるなら必読と言っていい本です.

ライフハックのつくりかた

ライフハックのつくりかた

 web上の書評を見ていると『ダメな議論』よりも『経済学思考』の方がよいという意見と,その正反対の意見が半々という感じです.というわけで計量経済学的に両方とも傑作*1ということでw 個人的には『ダメな議論』に留意してのポジティブな分析をするという方向性になっているのでお気に入りです.

経済学思考の技術 ― 論理・経済理論・データを使って考える

経済学思考の技術 ― 論理・経済理論・データを使って考える

*1:両方とも駄作という結論は仮定により排除しています