岩手県被災地域に行って来ました

G.W.のラストを利用して岩手県に行ってきました.今回は,僕でもできる範囲での支援方法を捜す旅.縁あって副代表になったCFW(Cash for Work)-Japanキャンペーンですが,その活動とは別に,より具体的なビジネス再出発のお手伝いの方法を模索中です.

まずは,ちょっとしたまとめ

  • 新幹線が通っている一ノ関〜盛岡の街は全くの平常運転なので何の遠慮もなく観光旅行に行こう
  • みんな岩手行け!
  • メディア等で伝えられる重被災地域でも沿岸部から車で5分離れればふつうにコンビニ・スーパーがあいているところが多い
  • 被災地方面に向かうならとれれば遠野*1,だめなら一ノ関(気仙沼陸前高田方面)・北上・花巻あたりに宿を取るのがよい

徐々に進み始めたPJ関係で

急募!!

  • 都内で移動式店舗(屋台等)を営業する場所を数日間提供してくれるっていう太っ腹な企業や地主さん
  • 車両を貸してくれるorくれるっていう超太っ腹な企業さん
  • そんな感じの人を知っているという方

詳細を説明に伺いたいので飯田までメール*2くだされ.

これより本題

 今回の旅は,法政大学の金子良事先生,友人の土方君,社団法人SSLの川井さんです.

別に新幹線が珍しくて撮影しているわけではありません.これふつうに仙台駅発車後の社内なんです.仙台より先になると本当にがらがら.この日に至っては車両の客は僕と同行者のH君2人だけ.繰り返しだけど,沿岸部以外,北半分は沿岸ももう通常通り! にもかかわらずこの客の少なさ(今G.W.だよ!?)は深刻.間接被害には政府の支援はほとんどない,義捐金出すだけじゃなく周辺地域にふつ〜に旅行しようよ!


 花巻で飛行機組と合流し,レンタカーで釜石へ.道が(これまた)ガラガラだったので2時間少々で到着.これはほかの被災地もそうなんだけど,ある地点で突然,いきなり被災地になる……その手前までは全くの通常営業だったり.
釜石市は市街地の半分は多くな被害を受けたものの,川を越えた内陸側の市街はほぼ無傷.商店・飲食店の営業も再開されています.ただし,残念ながら主要な宿泊設備は被災または被災地に近く未だ上下水道に不安が残るため営業できていない.ちなみに釜石から入った第一の理由は@リアスNPOサポートセンター理事長の鹿野順一さんに,同地域でのビジネス再生支援への要望について伺うため.なお現在同団体の事務所は釜石港を目の前にした市営ビルにあります……ここは全日本国民が繰り返しみたであろう釜石港への津波映像を撮影したビルでもあります.

 鹿野さんは沿岸部の商店街で和菓子屋さんを経営していたとのこと*3.鹿野さんから,街づくりの構想と飲食店再開に当たっての問題点について情報提供いただきました.お話の中で印象的だったのが,復興・再生への地元からの動きに関して「一人並はずれてやる気な人*4がいればなんとかなる」とのこと.先日の栄村,そして後述の岩崎さん,山崎さんはその一人なのかなぁと思い返したり.


 つづいて,災害対策本部にて釜石市役所の山田さんにご挨拶.ちなみに,釜石市は東大社研の希望額プロジェクトによる継続的な参与観察・研究が蓄積されている地域.地元の社研への信頼と期待の大きさを改めて感じました.行政の対応・活動の際の注意点など情報提供いただきました!

 そして第一日目の僕内での大事件は,宝来館の女将岩崎昭子さん! 鹿野さん経由で紹介いただいての突然のアポ……に応じていただいた点でも大感激なのですが,女史が未だ避難所暮らしの中で,すでに旅館・民宿・飲食店経営者で被災地内での炊き出しを行っているとのこと.そして,女史自身の構想に関するマシンガントークを聞いているうちに,僕たちの中で支援プログラム,そしてそのために行くべきところがかなり明確になってきました.ここで,釜石の観光業での「鹿野さんの言う1人」はこの人かもしれないと思ったり.

岩崎さんのプロジェクト山のカフェのみなさま.ちなみに撮影場所はやんごとなき方が来た次の日の避難所前.その後,釜石市内の他地域・大槌町を経由して宿泊地である北上市のビジネスホテルへ大槌について書くとまた落ち込むからやめときます.報道通りといえばその通りですが,生で見るとなんか心がずんとしてサイダー飲んだみたいになります.ちなみに帰りも道はすいていました.


 次の日は早朝から大船渡市越喜来へ.こちらもいきなりアポをとっての「復興食堂」の見学.現地に行ってみると,CFW-Japanにも参加されているアストラカンの有澤さんがいらしていて二重にビックリ.有澤さんも現地での独自PJ進行中みたい.復興食堂は博報堂盛岡の現地支援プログラムとのことで,中心になって活動されているミュージシャンの松本哲也様,博報堂担当者の方にもお話を伺うことができました.被災地域の飲食店からの参加も増加中とのこと.

 実は昨日お会いした岩崎さんもその一人.岩崎さんは越喜来には来られないとのことで,大船渡から参加されているイタリア料理のシェフで現在3.11三陸気仙復興協議会の山崎純さんを紹介いただきました.これまた前日アポにもかかわらずドンぴしゃのタイミングであえるそしてまさに会いたかった人! 今回の視察はあまりにもタイミングのよいことが多くてなんだか勢いづいてしまいそうで怖い怖い.イタリアンのシェフとは思えない(失礼w)ものすごい勢いのある人.さらに僕の頭の中にあるPJのイメージが固まった感じがします.「飲んでかないの!?」と引き留められましたが……すいません(泣)明日から学校なのです.同行一同,次回は大船渡泊の覚悟を決めました.

 予定より早く今回の訪問の目的達成.その後は南下して陸前高田へ.陸前高田の話は筆舌に尽くしがたいので僕では書けません.
 
 以上が第一回目の現地入状況.これから空きを見つけての現地入り&次回はもっと具体的な提案を持って行きたいと思う飯田でありました.そして,飲食店・サービス業の再開のためにいろいろと必要なものが明らかに.いまもなお緊急事態の地域も多いですが,そろそろ日常回帰フェーズに入りつつあるところも多いです.大人の事情で細かい話はTBAですが,被災地の日常の再開フェーズへの支援に興味のある方は是非ご一報ください.

*1:ただし,遠野は個人や小規模団体ボランティアの宿泊場所なので単に見学という人は遠慮しよう.

*2:iida_staff[あっと]yahoo.co.jp

*3:お店は建物時代は残ったものの,製造設備はすべて破損とのこと

*4:リーダーとは限らない