諸君 私はデータが好きだ

 このblogの読者諸賢はとうにご存じのことと思いますが,僕はデータが好きです.数理統計とか計量分析以前に単なるデータ.子供の頃から地図帳の一番好きな頁は人口ランキングでした.なんかデータを見ていると楽しいし,いろいろな「へんな発想」が浮かんできます.僕のデータ好きは政策インプリケーションとか社会的意義とかはあんまり関係ないです.むしろ出歯亀根性に近いと思う.


 僕と同様に(?)データが好きで好きでしょうがない人は,手元にこの二冊をおいておきましょう.

日本の統計〈2006年版〉

日本の統計〈2006年版〉

世界の統計〈2006年版〉

世界の統計〈2006年版〉

官庁データを中心に経済,生活,人口に関する数値化可能なデータが淡々と並べられているというすんごいベタな本なのですが,暇な時間にコーヒーでも飲みながらただ眺めていると,見る度になんだか新しい発見があります.社会科学系のblogをやっている方には特にお勧めです.
 また,生データだけでなく様々な確率データと組み合わせるとどんどん新しいネタが出来るでしょう.そんな身近な確率をまとめた本としては,

人生の確率―数字でみるとリアルにわかる

人生の確率―数字でみるとリアルにわかる

がお勧めです.確率に関するちょっと哲学的なネタも載っていて読み物としてもなかなかおもしろいです.ただし,なかには(特にクロスさせるときとかに)それはちょっと変だろ?と思われる部分もある*1のでそういうのをさがしながら読み進むと良いでしょう.


 では最後にちょいと懐かしいお約束♪

諸君 私はデータが好きだ
諸君 私はデータが好きだ
諸君 私はデータが大好きだ


白書が好きだ
理科年表が好きだ
日本国勢図会が好きだ
国民経済計算が好きだ
県民経済計算が好きだ
国民生活基礎調査が好きだ
労働力調査が好きだ
社会実情データ図録が好きだ*2
実はあやしげなアンケート調査も好きだ


平原で 街道で
塹壕で 草原で
官庁で シンクタンク
研究室で ゼミで
blogで 掲示板で


この地上のありとあらゆるデータが大好きだ


データをみてちょっとだけ賢くなったような気分になるのが好きだ
したり顔のコメンテーターの議論が単純なデータ観察でバラバラになるのを見ると心がおどる
国際比較データが好きだ
日本の医療の効率性の高さを知ったときには胸がすくような気持ちだった
寄与度分解による笑うほど単純な整理が好きだ
政府支出の寄与度がマイナスになったときなど感動すら覚える
パネルデータなどはもうたまらない
犯罪白書の少年犯罪激減を示すデータも最高だ


哀れな抵抗者達が雑多な良いわけでで健気にも立ち上がってきたのを構造モデル推計で木端微塵に粉砕した時など絶頂すら覚える


多数意見の政治力に押し潰されて殲滅されるのが好きだ
構築主義に追い詰められて害虫の様に地べたを這い回るのは屈辱の極みだ


諸君 私はデータを地獄の様なデータを望んでいる
諸君 このblogの読者諸君
君達は一体何を望んでいる?


更なるデータを望むか?
情け容赦のない糞の様なデータを望むか?
鉄風雷火の限りを尽くし三千世界の鴉を殺す嵐の様な論戦を望むか?


『データ! データ! データ!』


よろしい ならばデータだ


我々は渾身の力をこめて今まさに振り降ろさんとする握り拳だ
だがこの暗い闇の底で半世紀もの間堪え続けてきた我々にただのデータではもはや足りない!!


もっとデータを!!
一心不乱のデータを!!


我らはわずかに1000人に満たぬ敗残兵に過ぎない
だが諸君は一騎当千の古強者だと私は信仰している
ならば我らは諸君と私で総力100万と1人の軍集団となる


我々を忘却の彼方へと追いやり眠りこけている連中を叩き起こそう
髪の毛をつかんで引きずり降ろし眼を開けさせ思い出させよう
連中に恐怖の味を思い出させてやる
連中にデータの切れ味を思い出させてやる


天と地のはざまには奴らの哲学では思いもよらない事があることを思い出させてやる
一千人の吸血鬼の戦闘団で
世界を燃やし尽くしてやる


征くぞ 諸君

*1:2004年の5年未満で離婚した人数÷同年の離婚総数=結婚4年目のカップルが離婚する確率としていたり(それは離婚したカップルが結婚4年目以下の確率では),合コン経験率×合コン相手とつきあったが一晩限りだった確率=合コン相手と一晩のおつきあいで終わる確率としていたり……

*2:これはマジでお勧め.