伝統的論理学でダメな議論

 拙著へのamazonレビューで,ダメな議論で示したチェックポイントが伝統的論理学における虚偽論とかぶっていると指摘いただきました.おはずかしながら,虚偽論(誤謬論)というものを知らなかったのですが,なんというか僕の言ってることがまるっきりピント外れというわけでもなかったんだなぁと安心(?)しました.

1.定義の誤解・失敗はないか
2.無内容または反証不可能な言説
3.難解な理論の不安定な結論
4.単純なデータ観察で否定されないか
5.比喩と例話に支えられた主張

以上のうち、
 1.は虚偽論で「先決問題要求の虚偽 petitio principii」
 2.は同じく「語彙曖昧の虚偽 fallacia equivocatio」
 3.は「不当理由の虚偽 fallacia propter non causam」
 4.は「一般化の虚偽」もしくは「論証不足の虚偽 non sequitur」
 5.は「比喩の虚偽 fallacia figura dictionis」
と呼ばれるものに相当する

 web上にころがっているものとしては,東北大学の清水哲郎先生による解説があります.
 この際,少し伝統的論理学について勉強してみようと思いいろいろ探したんですが,虚偽論の本はほとんど絶版で買うのは無理そう.空き時間にでも虚偽論に関する本をG大に探しに行こうと思います.



P.S.
 amazonレビューをみてて(いまさら)気づいたんですが,レビュー第1号の「教育学者」さんってここでもたまにコメントしてくれる教育学者さんでしょうか?高評ありがとうございます!