『改革の経済学』

一冊目は若田部先生の『改革の経済学』です(ご恵投ありがとうございました).これは僕の連載とほぼ同時期に『Kei』で連載されていた「経済を読むキーワード」の大幅加筆修正本……そんな縁もありまして,僕の本や論文への言及が多くて照れちゃいます.

内容は「経済政策とは競争政策+金融政策なのだ」という,僕は当たり前だと思んだけど日本では全然普及していない考え方,を最新の理論・歴史・学説史の3つで説得的に論じたものです.連載時は比較的時論色が強い気がしたんですが,著作になるとなかなか体系的で読み応えがあります.それにしても「最新理論,歴史,学説史」を3つとも理解している人ってほとんどいないと思います.理論家の下手の横好き歴史ネタ(←まさに僕がそうだw)や歴史・学史の人の的はずれ理論批判は腐るほどあるけど.その意味でも貴重な書き手ですね.もう一人は出自が若田部先生と逆パターンの(理論出身で歴史に詳しい)竹森先生か……おぉ早慶なところも好対照だな.


それにしても,若田部先生は文章が上手い.見習いたい.それにしても文章ってどうやったら上手に書けるようになるんだろう.僕が遅筆で文章が下手なのは高校時代の国語表現の先生の責任だと思う……のでO原さん今度飯おごってください(^^;)