経済

新刊情報

当初予定より半年以上遅れてしまいましたが…… 岩田規久男・飯田泰之『ゼミナール経済政策入門』(日本経済新聞社) ようやく脱稿いたしました.再校も終了し発売日は3/23日に決定しました.完成が遅れに遅れたのは……はい,完全に私のせいです.関係者の皆様…

パオロ氏へのお返事

さて,パオロ・マッツァリーノ氏からお返事が来たのでレスします.分割したら意味がないとのことですが,分割しないとせっかくのパオロさんのアイデアを実行に移すときにどこが難しいポイントとなるか(それともそんな難点はないのか)を理解することが出来…

ん〜やっぱりわかってないなぁ

パオロ・マッツアリーノ氏がサイト内の別箇所で私の発言について言及しているとのことなので追加コメント(ちなみに僕はamazonレビューを書いたことはないです<ご想像のように多分小田中さんのblogへのコメントの引用).初めは岩田先生に関する部分ですが…

燃料投下?「画期的」な年金問題解決法

さて,いつのまにかグルメblogになっているのでたまには少し役に立ちそうな話を. 言論界では様々な問題に「私の画期的な新案」が提唱され続けています.しかし,実はたいていのものは得に画期的ではなかったりするというお話を.『反社会学講座』の著者であ…

本田先生への回答

いまさらながら(bewaadさんがもう答えてしまってますが……)a. 拡張的金融政策が有効であるのは国内労働市場が不均衡状態にあるためです.つまりは現行の実質賃金では労働供給に比べて労働需要が少なすぎる.これを一致させるためには実質賃金が低下する必要…

労働者訓練の方法

人的資本蓄積の際に重要な論点は外部性です.人的資本が蓄積されてもその果実は100%その労働者のモノとなるわけではない.すると,人的資本の自発的な蓄積は過小になる.ひらったく言うと,勉強しても大して給料に跳ね返るわけじゃないからあんまり勉強もし…

分断された思考の必要性

稲葉先生のblogでの議論に触発されての雑感ですが……政策的課題ってホントに多岐にわたるんで積極的に「総合的思考・複眼的思考」よりも「分断された単眼的な思考」が必要とされているように思われます.以下は僕が考える「分断された単眼的な思考」の手続き…

『大君の通貨』

二冊目は佐藤雅美先生の『大君の通貨』です.この本自体はずいぶん前に読んだんですが,Keiの連載が始まったころ,文庫版を書店で見かけたので再読したら……Keiの連載方針を大きく変化させるきっかけになった本です.幕末開港期の金流出について,日本の幣制…

『改革の経済学』

一冊目は若田部先生の『改革の経済学』です(ご恵投ありがとうございました).これは僕の連載とほぼ同時期に『Kei』で連載されていた「経済を読むキーワード」の大幅加筆修正本……そんな縁もありまして,僕の本や論文への言及が多くて照れちゃいます.内容は…

祝!バーナンキFRB議長誕生

指名決定のニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051024-00000118-yom-bus_all 指名式の様子 http://www.whitehouse.gov/news/releases/2005/10/20051024-2.htmlしかし,日本のメディア(とその需要者)にとってはロンドンの地下鉄値上げだのパンダ…

金融学会中央銀行パネル

量的緩和に関してその効果と出口戦略というのが主な主題でした.パネルは田谷禎三氏,宮尾龍蔵氏,後藤康夫氏,藤井良広氏で交互に10〜15分程度の発言をする形式.ただ,相変わらず僕が間抜けで……なんらかの論文をだしてきてそれについて議論する日本経済学…

討論者ラッシュ

なんだかこの秋の学会シーズンは討論者ばかりやってる(そして自分の発表はゼロorz).日経学会で2本,Sopia Sympoで1本,んで金融学会で1本.しかも腰を据えて読まなければならない論文が多くて大変でした(とさりげなく自分の研究が進まない言い訳をし…

少子化の問題は?

小田中先生と梶谷先生のblogで人口減少が「幸福」に与える影響について語られています.論点は『人口減少社会の設計』(松谷明彦・藤正巌,asin:4121016467)の小田中先生によるまとめ 人口が減る 労働力が不足する 投資が減る(非効率な投資から減るので)…

阪神優勝の経済効果

まぁ,早速UFJ総研が出しているわけですが……竹中大臣は毎度のアレなんでおいとくとして,福井総裁までw.経済学的にはpreference shockでしょうか.確かに,不完全雇用下で消費の限界効用が外生的に上昇すると経済にはよい影響あります.ただし,たいていの…

恵投3点

先週から今週にかけては,先生&大先輩に当たるお三方から新著をこ恵投いただきました…… 大瀧雅之『動学的一般均衡のマクロ経済学−』(東京大学出版会,asin:4130402218) 稲葉振一郎『「資本」論−取り引きする身体/取り引きされる身体』(ちくま新書,asin…

ゼミの課題書

後期のゼミの一冊目は,私の専門というよりも経済学“勘”を養うのに向いている本を読むことしました.2年ゼミの課題書は『金融工学の悪魔―騙されないためのデリバティブとポートフォリオの理論入門』(吉本佳生,日本評論社,asin:4535551871).これは経済…

ソフィアシンポジウム

今日は上智大学で開催されたシンポジウム"Keynesian Legacy and Modern Economics: A Dialogue between History of Economic Thought and Economic Theory"に行ってきました.しかもspecial sessionでの小野善康先生の討論者.僕は学部生の頃からの小野モデ…